個人差がありますが、６０歳位になりますと、記憶力や筋力が低下してくるので、ゼロから学ぶには少し時間がかかる事があります。結果をすぐにストイックに追い求めず、人とは違う自分らしい演奏を愉しむ余裕が鍵となります。初級レベルに達した後、中級レベル（ブルグミュラー終了、ソナチネ、ツェルニー３０番）の速い曲を挑戦するのに指が上手く思うように動かず、もどかしい思いをするかもしれませんが、脳が鍛えられている証拠、ご自分が成長できる喜びを感じながら、焦らず少しずつ憧れの曲に近づいていくのがお勧めです。

定期的に家族や友人に自分の演奏を披露する弾き合い会や発表会に積極的に参加しましょう。目標がないままだとなかなか練習に身が入らず、なんとなく練習する事が多く、曲がしあがらないまま飽きてしまったりという事が起こりがちです。例えば、『半年後の発表会の為にこの曲を仕上げる』というゴールを作ると、暗譜（音を暗記する）をする作業が加わり、その日に向かってモチベーションを保つ事ができます。また発表会に参加をすることによってソワソワドキドキの緊張や期待、他の人の演奏に刺激を受けたり、知らない曲がある、同じ曲でも全然弾き方が違う等、色々な発見や知識も広がります。人前で演奏なんてとんでもないと初めは思うかもしれません。少しくらいの音間違い、弾き直しは生演奏に良くあることです。ロボットやAIではなく、生身の人間が色々な感情を込めながら弾いているので、頭が真っ白になり予想外の流れになることもあります。一生懸命、無我夢中に心を込めて表現する事が大切で、そういう姿勢は人々に感動を与えます。人生ではなかなかない、お金では買えないかけがえのない瞬間となります。『音楽』とは音を楽しむこと、弾く聴く人の心を豊かにします。

新年会と発表会の様子はBlogブログ（ピアノ日記）に載せております。

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